グルーヴについての解説!
音楽を好きで聴いている人なら、よくグルーヴという言葉を聞くと思います。
でも、実際グルーヴってなんなの?という方も多いと思います。
根本的に、日本人にはグルーヴという概念は理解し難いです。
個人的な考えですが、日本語の言語的な特性がそうさせていると考えていますが、今回は置いておきます。
この記事で、とりあえずグルーヴってこういうモンかな?とわかって頂けるようになるのを目標に書いてきますね。
まずグルーヴがある、グルーヴしている、とはどういうことなのかということ。
これはつまり、リズムが揺れていて、尚かつ心地よい状態です。
人間が演奏すると、どうしてもメトロノームが打つ正確なポイントからリズムがズレてしまいます。
それが独特のうねりとなり、特有のグルーヴになっていくのです。
理屈はわかってもらえたでしょうか。
では実際にグルーヴしている曲を聴いてみましょう。
ROLLING STONES / Hot Stuff
本当はブラックミュージックの方がわかりやすくグルーヴしているのですが、今回はロックを使って解説させて頂きますね。
で、この曲、聴いて頂けたでしょうか。
誰もが名前くらいは聞いたことがあると思います、ROLLING STONESの曲です。
リズムが揺れていますね〜。
具体的に解説していきますと、グルーヴというのは、バンド単位で固まっています。
個人個人の揺れが合わさって、独特のグルーヴを作るのです。
ストーンズの場合、最初に流れてくるギターの人と、ドラムの人のリズムを基点にしてグルーヴが形造られています。
なので、ギターの人が大きくタメたり、ツッコんだりするとバンド全体も一緒に揺れていくのです。
はい、タメる、と、ツッコむ、という言葉が出てきましたね。
タメる、ということは、メトロノームより後ろノリで演奏することです。
逆に、ツッコむ、ということはメトロノームより前ノリで演奏することです。
メトロノームというのは、正確なリズムを刻む目印のようなものなのですが、実はこのメトロノームが鳴っている中にも自由度が含まれています。
メトロノームが刻むチーンという音の中でも、鳴り始めてから鳴り終わるまでの間は、ある程度演奏出来る人ならかなり長くあります。
メトロノームが鳴らす「チーン」という音を、わかりやすく解説する為に「ち」「い」「ん」と三分割します。
すると、「ち」で音を鳴らすと前ノリに、「い」で音を鳴らすとジャストに、「ん」で音を鳴らすと後ろノリということになります。
では具体的に後ろノリの曲から聴いてみましょう。
LED ZEPPELIN / Whole Lotta Love
こちらも名前くらいは聞いたことがあると思います。
聴きながら体でリズムをとると、どっしりとした重いリズムであることがわかると思います。
後ろノリになると、一つの音を長く鳴らすことになるのでしっかりした重いイメージになります。
ちなみに、ツェッペリンは場面場面によってイニシアチブをとる人が変わっていくので、リズムの中心が場面によって変わっていきます。
それによって、録音作品なのに生演奏のような緊迫感を生み出していますね。
ただ、後ろノリでも重くならないこともあります。
AEROSMITH / Walk This Way
エアロスミスは全体のリズムがぶんぶんとスウィングしているので、後ろノリでも軽快なイメージが出ています。
歌の人が出すリズムとドラムを中心にして、他のパートが絡んで独特のグルーヴを作っていますね。
どんなにリズムがズレていっても、大事なところは全員がしっかりと合うので、それがダイナミックな印象を生んでいます。
では、次に前ノリの曲を聴いてみましょう。
GREEN DAY / American Idiot
ぐいぐいと前進するようなリズムが特徴のグリーンデイ。
曲に合わせて体を揺らすと、前へ前へと飛び出すように感じると思います。
前ノリになると、一つの音が短くなるので実際のテンポ感よりも速く感じ、ドライブ感が出ます。
グリーンデイの特徴は、バンド全体の音が同じ所で鳴るというところ。
ギターとベースとドラムが、同じタイミングで一斉に鳴るんですね。
グルーヴには個人差があるので、ここまで全体が合致しているバンドは中々ありません。
グリーンデイの迫力の秘密はここにあります。
また、人間はリズムを心臓の鼓動を基準にしてとっているので、興奮したりテンションがあがるとテンポが速くなってしまいます。
ちょっとニコ動に音源が無かったので、こちらを聴いてみてください。
MOTORHEAD / Overkill
モーターヘッドのグルーヴは、ベースがバンドをぐいぐい前へと引っ張っていくことで生まれています。
ここまででグルーヴというものがどういうものか、というのが大体わかってもらえたと思います。
では最後に、今まで言っていたグルーヴ=リズムが揺れている、とはちょっと違うパターンのグルーヴを聴いて頂きたいと思います。
RED HOT CHILI PEPPERS / Give It Away
こちらも有名なレッチリです。
レッチリはかなり演奏がしっかりしていて、ジャストのリズムで演奏していることが多いです。
だけど、ここまで聴いてきた人ならわかる通り、レッチリには独特のグルーヴがありますね。
実はレッチリのグルーヴは、リズムを揺らすことよりも音の強弱や音数で作られています。
ジャストで演奏をすると、かっちりした印象になります。
例えば譜面に書かれた強弱や音数、一つの音が持つ価値がちゃんと現れるからです。
体でリズムをとってみると、音が強く鳴ったり、音が沢山鳴るところで激しく動いてしまうと思います。
逆に、弱くなったり、あまり沢山音が鳴らないところは体の動きも穏やかになると思います。
こうやって、心地よい揺れを作っているのです。
もちろんレッチリもライヴではリズムが揺れることでグルーヴを作っていますが、録音作品ではこの傾向が強いです。
特に最近のアルバムではこの傾向が強く、適当っぽいイメージですが演奏者という側面よりも作家性が強く出ていますね。
ここまで読んで頂けたあなたは、もうグルーヴをある程度わかっているのではないかと思います。
そして、グルーヴのある音楽の魅力もわかってもらえたのではないでしょうか。
どんどん体を揺らして感じてみましょう。
日々の生活もグルーヴィになってゆくはずです。
レッツグルーヴ!
ここからは宣伝。
おれがやってるバンド、PSYCHO kui METALLICSのライヴの予定です。
このブログは趣味に走りすぎていて何をやっている人かまったく解らない、と言われましたので。
10周年に合わせて、新しいアルバム発売しました!
買ってねー!
Amazon
8/28 江坂MUSE
10/5 京都LIVE SPOT RAG
詳細はオフィシャルホームページまで!
でも、実際グルーヴってなんなの?という方も多いと思います。
根本的に、日本人にはグルーヴという概念は理解し難いです。
個人的な考えですが、日本語の言語的な特性がそうさせていると考えていますが、今回は置いておきます。
この記事で、とりあえずグルーヴってこういうモンかな?とわかって頂けるようになるのを目標に書いてきますね。
まずグルーヴがある、グルーヴしている、とはどういうことなのかということ。
これはつまり、リズムが揺れていて、尚かつ心地よい状態です。
人間が演奏すると、どうしてもメトロノームが打つ正確なポイントからリズムがズレてしまいます。
それが独特のうねりとなり、特有のグルーヴになっていくのです。
理屈はわかってもらえたでしょうか。
では実際にグルーヴしている曲を聴いてみましょう。
ROLLING STONES / Hot Stuff
本当はブラックミュージックの方がわかりやすくグルーヴしているのですが、今回はロックを使って解説させて頂きますね。
で、この曲、聴いて頂けたでしょうか。
誰もが名前くらいは聞いたことがあると思います、ROLLING STONESの曲です。
リズムが揺れていますね〜。
具体的に解説していきますと、グルーヴというのは、バンド単位で固まっています。
個人個人の揺れが合わさって、独特のグルーヴを作るのです。
ストーンズの場合、最初に流れてくるギターの人と、ドラムの人のリズムを基点にしてグルーヴが形造られています。
なので、ギターの人が大きくタメたり、ツッコんだりするとバンド全体も一緒に揺れていくのです。
はい、タメる、と、ツッコむ、という言葉が出てきましたね。
タメる、ということは、メトロノームより後ろノリで演奏することです。
逆に、ツッコむ、ということはメトロノームより前ノリで演奏することです。
メトロノームというのは、正確なリズムを刻む目印のようなものなのですが、実はこのメトロノームが鳴っている中にも自由度が含まれています。
メトロノームが刻むチーンという音の中でも、鳴り始めてから鳴り終わるまでの間は、ある程度演奏出来る人ならかなり長くあります。
メトロノームが鳴らす「チーン」という音を、わかりやすく解説する為に「ち」「い」「ん」と三分割します。
すると、「ち」で音を鳴らすと前ノリに、「い」で音を鳴らすとジャストに、「ん」で音を鳴らすと後ろノリということになります。
では具体的に後ろノリの曲から聴いてみましょう。
LED ZEPPELIN / Whole Lotta Love
こちらも名前くらいは聞いたことがあると思います。
聴きながら体でリズムをとると、どっしりとした重いリズムであることがわかると思います。
後ろノリになると、一つの音を長く鳴らすことになるのでしっかりした重いイメージになります。
ちなみに、ツェッペリンは場面場面によってイニシアチブをとる人が変わっていくので、リズムの中心が場面によって変わっていきます。
それによって、録音作品なのに生演奏のような緊迫感を生み出していますね。
ただ、後ろノリでも重くならないこともあります。
AEROSMITH / Walk This Way
エアロスミスは全体のリズムがぶんぶんとスウィングしているので、後ろノリでも軽快なイメージが出ています。
歌の人が出すリズムとドラムを中心にして、他のパートが絡んで独特のグルーヴを作っていますね。
どんなにリズムがズレていっても、大事なところは全員がしっかりと合うので、それがダイナミックな印象を生んでいます。
では、次に前ノリの曲を聴いてみましょう。
GREEN DAY / American Idiot
ぐいぐいと前進するようなリズムが特徴のグリーンデイ。
曲に合わせて体を揺らすと、前へ前へと飛び出すように感じると思います。
前ノリになると、一つの音が短くなるので実際のテンポ感よりも速く感じ、ドライブ感が出ます。
グリーンデイの特徴は、バンド全体の音が同じ所で鳴るというところ。
ギターとベースとドラムが、同じタイミングで一斉に鳴るんですね。
グルーヴには個人差があるので、ここまで全体が合致しているバンドは中々ありません。
グリーンデイの迫力の秘密はここにあります。
また、人間はリズムを心臓の鼓動を基準にしてとっているので、興奮したりテンションがあがるとテンポが速くなってしまいます。
ちょっとニコ動に音源が無かったので、こちらを聴いてみてください。
MOTORHEAD / Overkill
http://www.youtube.com/watch?v=3VNUyjRRjxM
極端な例ですが、後半に向けてどんどんテンションが上がってテンポも速くなっていくのがわかるでしょうか。モーターヘッドのグルーヴは、ベースがバンドをぐいぐい前へと引っ張っていくことで生まれています。
ここまででグルーヴというものがどういうものか、というのが大体わかってもらえたと思います。
では最後に、今まで言っていたグルーヴ=リズムが揺れている、とはちょっと違うパターンのグルーヴを聴いて頂きたいと思います。
RED HOT CHILI PEPPERS / Give It Away
こちらも有名なレッチリです。
レッチリはかなり演奏がしっかりしていて、ジャストのリズムで演奏していることが多いです。
だけど、ここまで聴いてきた人ならわかる通り、レッチリには独特のグルーヴがありますね。
実はレッチリのグルーヴは、リズムを揺らすことよりも音の強弱や音数で作られています。
ジャストで演奏をすると、かっちりした印象になります。
例えば譜面に書かれた強弱や音数、一つの音が持つ価値がちゃんと現れるからです。
体でリズムをとってみると、音が強く鳴ったり、音が沢山鳴るところで激しく動いてしまうと思います。
逆に、弱くなったり、あまり沢山音が鳴らないところは体の動きも穏やかになると思います。
こうやって、心地よい揺れを作っているのです。
もちろんレッチリもライヴではリズムが揺れることでグルーヴを作っていますが、録音作品ではこの傾向が強いです。
特に最近のアルバムではこの傾向が強く、適当っぽいイメージですが演奏者という側面よりも作家性が強く出ていますね。
ここまで読んで頂けたあなたは、もうグルーヴをある程度わかっているのではないかと思います。
そして、グルーヴのある音楽の魅力もわかってもらえたのではないでしょうか。
どんどん体を揺らして感じてみましょう。
日々の生活もグルーヴィになってゆくはずです。
レッツグルーヴ!
ここからは宣伝。
おれがやってるバンド、PSYCHO kui METALLICSのライヴの予定です。
このブログは趣味に走りすぎていて何をやっている人かまったく解らない、と言われましたので。
10周年に合わせて、新しいアルバム発売しました!
買ってねー!
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8/28 江坂MUSE
10/5 京都LIVE SPOT RAG
詳細はオフィシャルホームページまで!