さとさまの日常

京都のROCK BAR DIRTオーナー、さとさまの日々の覚え書きを書き記す。

人より1時間早く起きて3時間遅く寝る

これ、岡田斗司夫氏がプロデューサーになりたいという質問に対する回答。


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【ブロマガ限定放送レポ】「プロデューサーになりたいんです」に岡田マジ回答



この記事でも書いてあるんだけど、プロデュースって仕事は誰かに教えるの中々難しい。


おれもバンドを10年運営してきて、レーベルも自主で立ち上げて色々やってきてるのだけど、じゃあ具体的にどうするのか?というのは言えない。


で、タイトルの人より1時間早く起きて3時間遅く寝る、という言葉が出てくる。


これね、盲点と言うより、当たり前すぎて誰も言葉にしてこなかった部分だと思う。


もうね、当たり前じゃん、ってみんな思ってたんじゃないかな。




でもね、実際やってる人の常識はやってない人にはわからないわけで。


例えばスポーツ選手は体を鍛えてる。


けど、プロ野球選手になるには?と聞かれたら、甲子園とか、社会人とか、そういう具体的な話になってくると思う。


それはプロ野球選手というのが、特定の企業、団体に所属していること、だからだ。


プロデューサーという職業は、一応企業に雇われていることが多い。


だけどその仕事内容や成すべき事業は多岐にわたる。


音楽プロデューサーとテレビ番組のプロデューサーは違うように見える。




だけどプロデュースという仕事は本質的に同じだ。


企画を立ち上げ、人を動かし、モノを動かし、スケジュールを切り、段取りを組んで消化し、最終的に目的を達成する。


岡田さんは話のなかで交差点に身を投じる、という表現を使っていらっしゃるが、本当に自分がトラフィックの中心となって物事を動かす仕事なのだ。




で、大事なのは物事を動かす為の力。


お金があれば、多分色んなことがスムーズにいくんだろうと思う。


けれど、往々にして資金は不足する。


特にバンドなんてのは金食い虫なのだ。


じゃあ、何を持って人を動かすのか。


使い古された言葉だけど、それは情熱だ。


他人にこの人と仕事をしてみたい、もしくはもっと仕事をしていたい、そう思われる人間になり、採算を越えた所の価値観を提示していくしかない。


音楽なら、本当にこの音楽は良いんだ、この音楽を作ること自体が意味のあることなんだ、と思ってもらう。


人は人を呼ぶ。


強い気持ちは新しい気持ちを呼び起こす。


人が集まれば自然とモノも集まる。


他人にとって価値ある人間になる、それがまず最初に提示するべき事だと思う。




この間、個人的に遊びでカヴァーバンドをやる話になった。


そしたら一人だけガチでやりたかったらしく、ポシャってしまった。


要は遊びならやりたくない、と言われたのだけど。


まぁはっきり言ってナメてるな、と。


バンドの運営ナメてる。


そもそも本当にやりたかったのなら、しっかりメンバーがやりたいと思うようなプレゼンをしなければならない。


具体的な活動の方向性とバンドのコンセプト、採算の取り方はどのように考えているのか、目標はどこにあるのか。


こういった事も提示せずに人を動かすことは不可能なのだ。


せめてこれをやりたい、そう思わせるような曲を用意する程度のことがなければ、人生を費やすことはできない。




もしかしたらこれは日本人だけなのかもしれないが、努力そのものが評価される傾向にある。


人よりやった、その結果は置いておいて、その努力を買おう、という気持ちが必ずどこかにある。


おれ個人の考えだが、結果は常に後から付いてくるモノなのである。


なれば人より努力をすることは一番簡単な方法なのである。


つまり、努力そのもので人は感じ、相応の基準に達すれば結果が出る。


仮に失敗が続いていても、失敗そのものの積み重なりは努力の積み重なりなのだ。




失敗を恐れる気持ちがなくなってはいけないし、再起出来る局面でその勝負から手を引くことも重要だけど、失敗しなければ人は学べない。


失敗=予期しないこと、つまり自分に無かったことだからだ。


どうせ後悔するんだし、やって後悔してることは仕方ない、と捉えるべきだし、人は自分が思っているりも大体は頑丈に出来ている。


やる価値がある、と思うなら、人より1時間早く起きて準備をし、人より3時間遅く寝て結果を確認して成果を見、反省をするべきだと思う。


人は生まれながらに自分の人生をプロデュースして生きていかなければならないのだから。