さとさまの日常

京都のROCK BAR DIRTオーナー、さとさまの日々の覚え書きを書き記す。

宮崎駿さんの声優評について

宮崎駿さんがなぜ作品に本職の声優でない人を起用するのかとの質問の答えが一部で話題になっている。

これって結局、乱暴な言い方をすれば演技がオーバーすぎる、ということでしょう。

これはやはり古いアニメの絵、記号としての表現の限界を声で補って来た事の名残だと思う。

個人的には、声優さんもプロなのだから、その旨伝えればちゃんと対応してくるんじゃないの、と思うんだけど。

やっぱり慣習的なことを覆すのは難しいのだろうか。



この話を聞いて最初に思いついたのは、古いミュージシャンの人達のこと。

質の悪いギターを弾いて育ってきた人達なんかは、不用意にギターを弾くし、不協和音の概念が楽典レベルでずっと止まってる人もいる。

もちろん、その経験や単純な技術は素晴らしいのだけれど、最先端のレコーディング機器の能力を十分に生かせていなかったり、また発想の自由さを阻害している部分がすごく目につく。

そして、ある程度の年齢になると、そういう感覚が理解出来なくなってしまうように思う。



宮崎駿さんが世界に通用する映画を作れるのは、その辺りのセンス、出発点が違うのだな、と。

日本人的なモノの作り方は絶対に失ってはならないけれど、クリエーターとして生きるなら、常に新しさを感じていかないといけないと思う。

この先、声優という職業は今までとはまた違った表現を求められるようになるだろう。

今現在アニメの絵が美しくなり、動くようになり、演技の幅が広がっていく中で、声優への期待値は下がっているように思う。

それを覆すようなスタイルが見たい。

制作側も、演者側も、限られた時間や予算の中で大変なのは有ると思うが、アートとしての表現にぜひ挑戦して貰いたい。



その意味で、悪の華がやった方法はかなり可能性があると感じる。

実写で撮影したものを2次元に落とし込む、それは絵の演技が実写レベルに到達してるということなのではないかと思う。

そこに声だけの演技はどういうアプローチが出来るのか。

自分が声優だったら、実にやりがいのある命題だ。



日本のアニメが失速しないためにも、アートとビジネスが両立する姿が見たい。






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